こんにちは!札幌は今日も秋晴れのいいお天気でしたね。今日はスナップで必須?の撮影方法についてお話してみたいと思います。
パンフォーカス、ディープフォーカスってなぁに?
パンフォーカス(パンフォーカスは和製英語で正式にはディープフォーカス)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。近景から遠景までピントが合った写真のことです。代表的なのは「写ルンです」ですね。ピント合わせの機能がないカメラはピントの合う範囲に被写体を置く、あまり近寄らないという撮影なら被写体にカメラを向けてシャッターを切るだけで全体的にピントのあった写真、いわゆる「ふつー」の写真?ボケを感じない写真を写すことができます。
「ピントが合っている範囲」のことを被写界深度と呼びますが、これはレンズが広角になればなるほど広くなり、絞りを絞れば絞るほど広くなります。
前置きはさておき、今日は被写界深度を上手く用いて、レンズに距離指標があれば自分でパンフォーカスカメラ作り出すことができますよ、というお話。
とにかくピント合わせを気にしないで写したい!
何かを撮影しようとした時、ピントなんか合わせてる場合じゃない、とにかく撮りたい、ピントを合わせることさえ煩わしい、という時ってありますよね。移りゆく人の流れ、走り去る車、状況が刻々と変わる街スナップで何かにカメラを向けて熱心にピントを合わせるうちに決定的な瞬間を逃してしまう、もたもたしているうちに本来求めていた撮影機会から遠ざかってしまうことってありますもんね。いいなと思ったら迷わず瞬間を写したい、ファインダーを覗くとか覗かないということさえ関係ない、そんなことを叶えてくれるのがパンフォーカス撮影。
パンフォーカス設定と暗記の語呂(笑)
パンフォーカスで写真を撮影したい時は、絞り値F8で次の距離にレンズのピントを合わせておけば、パンフォーカスを狙えます。
24ミリのレンズなら2.2m
28ミリなら2.9m
35ミリなら4.6m
50ミリなら9.6m
(※絞り値はいずれもF8)
24は2.2m、28は2.9m、35は4.6m、50mは9.6m
語呂:にいにの肉は白黒(じさくw)
35mmのレンズの場合は絞りをF8、レンズの距離指標を4.6mあたりにセットしておいて、4.6mの半分つまり2.3m以上被写体から離れてシャッターを押すだけ。何にも考える必要はありません。
レンズのピントリングをテープでとめちゃう!?
私の場合、恥ずかしい話、あまりにカメラやレンズのことを考えなさ過ぎて、いつの間にかピントリングが思いも寄らない方向に回ってしまうというミスも起こり得ます。それを防ぐために私はパーマセルテープでピントリングをとめてしまうことが沢山あります。なのでカメラバッグにはいつもパーマセルテープが入っています。
まとめ
広角35mmレンズの場合をもう一度整理しておきますね。
- 絞りをF8に
- レンズの距離指標をおおよそ4.6mに
- カメラは絞り優先(Avモード)に
- もっと楽をしたい時はISOもオートに
- 被写体から目測で2.3m以上離れて写す
(※カメラは35ミリフルサイズまたは35ミリフィルムカメラが前提)
ちなみに私の25ミリ、35ミリ、45ミリにはパンフォーカスのためのピント位置に実はこっそり印をつけてあります。
Tessar 2.8/45のパンフォーカス指標は無限遠が甘い!?
京セラコンタックスのテッサー45mmにはパンフォーカスの為に純正で緑の印が付いているのですが、緑▲に合わせるとパンフォーカス?という感じで実はインフが甘いです。本来45ミリなら7.6mにピントを置いてF8で写すと3.8m~インフまで合焦する理論なので、きっと中距離(3m~10m程度)の合焦を目安に設計してあるのだと思います。純正のパンフォーカスの緑マークに合わせてF8で写すと遠くの山は「鷹の目」にはならずボヤけます。 ということで純正マークとは別にレンズの距離指標の7.6mあたりに自前のマークを着けてあります。
パンフォーカスは巷でいうボケフォトとは対極にある撮影方法ですが、オールドレンズや距離指標のある広角レンズを用いた撮影では軽快そのもの、画質も上々。なんでもかんでもボケフォト全盛?の昨今ですがごまかしが効かないパンフォーカスは事実をそのまま紡げるような、時に客観性と親和性が混在するような面白さがあるように感じています。
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